今日はめずらしいカレーが手に入りましたので、ご紹介致します。

　富士通リフレ　厳選素材　ビーフカレー

　なんで富士通がカレー?と思うかもしれませんが、同名他社でもなんでもなく、みなさんがご存じのコンピューターメーカーの富士通です。かつてはFACOM 100やFM-7という名機を生み出し、パーソナルコンピュータ市場において絶対正義ジャスティス日本電気と死闘を演じ、現在でも携帯市場で外国製スマホに席巻されている日本市場においてひとり気を吐いている我らが富士通です。在原もお世話になってるNiftyの親会社でもあります。

　んで、「富士通リフレ」というのは、富士通グループで働く社員の皆様のために食堂や売店を運営されている会社です。大企業になると、社員食堂も自前でやるんですね……凄いなぁ。その富士通リフレ社が、売店で販売しているオリジナル商品が、こちらのカレーです。カレーの他にも、羊羹も売っているそうです。

　富士通リフレ社の商品は富士通社内の限定販売でして、購入できるのは富士通の社員や関係者のみとなっています。一応オンラインストアもあるのですが、富士通社員や社員の親族に発行されるIDがないと買えないという徹底ぶり。社外の人間がリフレ社の商品を手に入れるには、入社するか、ツテを頼るか、富士通の社内に潜入正規の手続きをもって入場した上で売店へ行く必要があります。

　この厳選素材ビーフカレーは、かつて富士通の若手エンジニアが泊まり込みの作業において打倒NECを誓いつつ食べたという伝説で有名な由緒正しいカレーとか言う話は寡聞にして知りません。商品の企画意図は存じないのですが、社員の夜食用か、あるいはノベルティグッズなのでしょうか？

　パッケージを見ると、どこかで見たようなデザイン。たぶん、ここのOEMなんじゃないかなーという気がします。

　価格は、おそらく200〜250円ではないか、とのことです。

　それはさておき、実食です。

　レトルトを開封すると、良い香りがしますね。
　カレーは黄色い、いわゆる「昭和のカレー」です。具材も日本家庭のカレーとなっており、最先端のエレクトロニクス企業の名前を背負っていますが、食に関してはかなり保守的です。ちょっと看板のイメージが強すぎて損をしている気もしますが、この辺はやはり餅は餅屋と言う所でしょうか。

　昭和カレーということで、今時のカレーと比べてスパイス感も抑え気味です。ですが、自衛隊の撃カレーよりはスパイス感を感じます。水なしで食べられますが、顔の目の周りにそこそこ汗をかきました。
　辛さの方は、甘すぎず、辛すぎず、誰に出しても大丈夫！　という中辛の手本みたいな中辛です。老若男女の社員の食事や、贈答品、お土産、ノベルティとしてお出しできるよう、万人向けに無難な味付けにしておこう、という感じです。年配の方にもお出しできるカレーだと思いますが、最新のレトルトカレーをたくさん食べてるような若い人やマニアにはちょっと物足りないかもしれません。
　とはいえ、一気に食べてしまえる美味しい昭和カレーです。かなり完成度の高い部類だと思います。

　具材はじゃがいも・ニンジン・牛肉の三拍子と基本をしっかり抑えており、日本風カレーの必要な要素はしっかりと抑えています。牛肉は小間切れで、野菜はサイコロサイズですが、量は申し分ありません。富士通の看板に恥じない、納得十分な具材の量だと思います。じゃがいもの食感がちょっと強めな感じです。
　値段としては、同等品はスーパー特売価格で概ね160〜200円と言う所でしょうか？　富士通のネームバリューもあることだし、金額は打倒かなと言う気がします。

　やはり「富士通」というイメージと比べるとちょっと保守的すぎるか、と言う気がしてしまうのが少し残念でした。しかし、レトルトカレーとしては、昭和風のモリモリおかわりして食べたいカレーです。そういう懐かしい感じのカレーが好きな方にお勧めできます。美味しいです。

　「昭和xx年頃、当社の若手エンジニアが打倒NECを誓いつつ食べた伝説のカレーです！」というキャッチコピーが似合いそうなカレーです。そういうコピーをつけてショウルームのお土産コーナーに置いてみたらどうでしょうか？＞富士通さん。（しつこい）